就業時間内でMVPAを上げる具体策
― 運動指示ゼロで、自然に上がる仕組み ―

大前提:就業時間内でやらせる理由
まず経営側の論理をはっきりさせます。
- 業務時間外の運動 → 強制できない
- 「健康のために運動を」→ 反発される
- 就業時間内 → 会社の責任領域
MVPAを上げるのは
福利厚生ではなく、業務設計の問題です。
① 会議設計を変える(一番効果が高い)
✔ 50分会議ルール
- 会議は原則50分
- 残り10分は「移動・立つ・歩く」前提
👉 これだけで
1日3〜4回 × 10分 = 30〜40分の中等度活動
会議を減らさなくてもMVPAは上がります。
✔ 立ち会議(スタンディングMTG)
- 定例会議の一部を立ち会議に変更
- 15〜20分以内に終わる
- ダラダラ話が減る副作用つき
生産性とMVPAが同時に上がる珍しい施策。
② 「業務として歩かせる」仕組み
✔ 社内回遊型業務
- 承認・相談を“その場で完結”させない
- 部署間を軽く歩く動線を作る
例:
- 1日1回は別フロアに行く
- オンラインで済む内容も一部は対面
👉 目的は交流ではなく活動量確保。
✔ コピー機・備品配置を分散
地味だけど効きます。
- コピー機を1か所集中 → 分散配置
- ゴミ箱を各席から撤去 → 共用化
歩数が自然に増える
しかも誰も文句を言わない。
③ 「短時間・低負荷」を制度化する
✔ アクティブ休憩(5〜10分)
重要なのはここ。
❌ ラジオ体操
❌ みんなで運動
❌ 掛け声・音楽
やらせる、のでは無い。
✔ 立つ
✔ 伸ばす
✔ 歩く
自律的に動きたくなる仕組み
これだけ。
例:
- 午前1回、午後1回
- チャイムやSlack通知で「立つ時間」
息が少し上がるレベルで十分=MVPA達成
✔ PC作業連続90分ルール
- 90分以上座りっぱなし禁止
- 強制的に立つ or 歩く
これは
腰痛・メンタル不調・集中力低下
全部まとめて防げます。
④ リモートワーク時のMVPA対策(超重要)
リモートは放置すると
MVPAが壊滅的に下がる。
✔ リモート日は「活動前提日」
例:
- 朝礼後5分の立ち時間
- 昼前・夕方に立つ通知
- 電話MTGは原則立ってOK
👉 「座りっぱなし前提」を壊す。
✔ リモート用MVPA目標は“低め”
- 出社日と同じ基準にしない
- 達成感を優先
やらせ感が出たら終わり。
⑤ 管理職だけは“別枠”で対策する
正直に言います。
一番MVPAが低いのは管理職です。
✔ 管理職限定ルール
- 電話・1on1は立ってOK
- 会議続きの日は「立ち会議優先」
- 自分が動く姿を見せる
部下に言うより
自分がやる方が100倍効く。
⑥ MVPAを「やった感」にしない運用ルール
✔ 個人にノルマを課さない
- 数値未達で注意 → 絶対NG
- 表彰 → やりすぎ注意
MVPAは
上げるのが目的ではなく、下がりすぎないのが目的。
✔ 見るのは「極端な低下」だけ
人事・会社が見るのはこれだけ。
- 部署全体が下がっていないか
- 特定時期に急落していないか
→ 働き方の歪みチェック用
まとめ:MVPAが上がる会社は何が違うか
MVPAが上がる会社は
- 運動を勧めていない
- 健康を叫んでいない
- 意識改革もしていない
ただ、仕事の作り方が人間向き。
逆に言うと
MVPAが上がらない会社は
業務設計が人間を無視している。
重要ポイント!
- 企業・経営者の意識改革
- 仕事の仕組み作り
この2点が変われば、会社は変わります!
経営者・人事への一言
社員は
「健康のために動け」と言われて動きません。
でも
「その仕事、立ってやっていいよ」
「歩いて確認してきて」
と言われたら、普通に動きます。
MVPA対策とは
人を変えることではなく、仕事を変えること。
ここで、企業健康経営サポートサービスのオンライン相談導入をご検討ください。
*MVPA(Moderate to Vigorous Physical Activity)とは、中強度から高強度(3メッツ以上)の身体活動を指し、健康増進のための重要な指標です。早歩きなど、軽く息が弾む程度の活動で、10分以上継続することが推奨されており、生活習慣病予防や心肺機能向上など、様々な健康効果が期待されていますが、10分未満の短時間でも効果があることが示されています。

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