EAP(従業員支援プログラム)とは
EAPは、「Employee Assistance Program」の略であり、「従業員支援プログラム」と訳されています。元々は米国で発展したもので、その目的は従業員が業務に影響する個人的な問題を解決するために専門的サポートをタイムリーに提供することによって、職場でのパフォーマンス(業績、生産性)の向上・維持をすることです。こうした米国型(パフォーマンス型)EAPに対して、「産業保健を基盤とし、職場との連携を重視する」産業保健型(医療併設型)EAPが我が国にはなじむようです。(厚生労働省より)
厚生労働省が定める「労働者の心の健康の保持増進のための指針」の中では、メンタルヘルス対策推進のために「4つのケア」が重要とされています。
「4つのケア」
「4つのケア」とは、
1:セルフケア
労働者自身が自らのストレスを予防・軽減する、自分自身でストレスに気付き、適切に対処すること。
2:ラインによるケア
管理監督者の行うケア、管理職や上司などの監督者が行う、従業員に対するケアのことです。
普段から部下とのコミュニケーションを積極的にとって信頼関係を構築していることも重要です。
3:事業場内産業保健スタッフ等によるケア
社内のメンタルヘルス対策担当者が、従業員のセルフケアや管理職によるラインケアが適切に行われるよう支援することです。
4:事業場外資源によるケア
社外の機関によって行われます。従業員は自分の悩みを社内の人に知られることなく、専門家に相談することができます。医療機関や産業保健総合支援センターなども該当します。
もともとEAPは、アルコール依存、薬物依存が深刻化したアメリカで、これらによって業務に支障をきたす社員が増加したことに対応するために1960年代に発展したもので、日本においても1980年代後半から少しずつ浸透してきています。社員の抱える問題、職場の抱える人間関係などの問題を個人的問題として処理して来た日本の企業でも、これらの問題が出現したときの対応コストをリスクマネジメントとして考え、あるいは、さらに一歩進んでCSR(企業の社会的責任)の一貫と考え、EAPを導入する企業が増えてきています。
日本では、長時間労働による過労死や、職場のストレスによるうつ病患者・自殺者が増えたことで、企業の管理責任が問われるようになりました。
そうした社会問題を受けて、2000年に「労働者の心の健康の保持増進のための指針」が策定され、2006年には現在の「4つのケア」が定義され、EAPが浸透しはじめたのです。昨今の「セクハラ」「マタハラ」などの深刻化するハラスメント問題や、コロナウイルスによる職場環境の変化も、EAPが一層求められるようになった要因でしょう。
2022年4月には中小企業でも「パワハラ防止法」が施行され、訴訟リスクに備えた適切な対応が急がれるようになりました。その結果として人事担当者は、パワハラに関する研修の義務化や相談窓口の設置など、対応に追われることになりました。一方で、コロナ禍でのキャリア形成の不安増大や、新たなパワハラ・人間関係の悪化など、従業員のストレス要因は複雑化していったのです。
事業場外資源によるケア導入メリット
1:離職率の改善
経営者・管理職はメンタルの専門家ではないので、従業員や部下のメンタルを気遣って行くにも時間的な限界があったりします。この限界になってしまう部分を外部サポート企業が一緒に運営して皆様のメンタルを安定して維持できる様サポートします。
2:経営の安定化
働く皆様が本来のやるべき業務に専念できる様になると、不具合(ミス)の発生低下に繋がり安定した売上を見込める様に改善されて経営の安定につながる様な取り組みができます。
3:円滑な人間関係をケア
言いたい事が言えずに不満を抱えていると、人間関係も円滑に進まなくなって行ったりします。その様な問題を外部の人間が話を聴く事で従業員の皆様の潤滑剤として人間関係の問題解決につながったりして行きます。
4:企業ブランディングの向上
外部の企業健康経営サポートサービスを導入する事で、従業員の不平・不満が減って行くとメンタルが安定してやる気も向上するなど、離職率の低減にもつながって行き、新入社員の募集時にも好印象を与えられる様になり、企業のブランド価値も上がって行きます。
5:相談者が社内に知られずに相談できる
外部のEAP企業:企業健康経営サポートサービスを導入する事で、相談したりする時間を気にする事なく相談できますので、同僚の仲間にも知られる事無く悩みを打ち明ける事ができて、安心・安全を確保した相談窓口を提供しています。
6:専門的なアドバイスをもらえる
企業健康経営サポートサービスでは、心理カウンセラーの専門集が控えていますので、実績あるカウンセラー達に気軽に相談ができ、話す内容は守秘義務を取り交わしていますので、相談内容が外部に漏れることも無く相談できますので、安心・安全な場所を提供していますから、気軽に相談に来てください。